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名水ツアー 第3回 【天海の水「海の深層水」高知県室戸沖】

名水ツアー 第3回 【天海の水「海の深層水」高知県室戸沖】

第3回名水ツアーが、2003年9月13(土)14(日)と海洋深層水ブームの元祖 天海の水「海の深層水」の高知県室戸沖を訪れるツアーを行いました。 その様子をご紹介します。

協力:赤穂化成(株)

室戸海洋深層水アクアファーム>>
(21世紀を拓く新たな資源として世界が注目する海洋深層水についてのページです)

「海洋深層水」が製造されている、赤穂化成深層水事業所の工場を訪れました。「海洋深層水」が製造される過程が説明されてるボード。 花崎所長による深層水のあれこれの説明を熱心に聴きました。
工場の製造過程を見学しました。 赤穂化成株式会社・深層水事業所日本で初めてHACCP(総合衛生管理製造過程)承認を習得しています。 現地「海洋深層水」の採水地である室戸沖を見学。
室戸岬での記念撮影。室戸海洋深層水・-アクアファームを見学。アクアファームの中では、海洋深層水の様々な資料が展示されていました。
1年の数回しか見られない完璧な朝日を拝むことが出来ました。室戸阿南海岸国定公園 日本の最南端である室戸岬 ホイールウォッチングに出かけました。残念ながら鯨は見られませんでしたが雄大な海を満喫しました。
昼食は、現地の珍しい料理をたらふく食べました。室戸阿南海岸国定公園 日本の最南端である室戸岬 最後に素敵な夕日を見て岐路に着きました。

Pick Up!
会員の中島先生の文章を載せさせてもらいます。
「名水「海の深層水・天海の水」のふるさと・高知県室戸を訪ねて」   水来会員No.410 中島勝利

第三回名水ツアーがスタートしようとしています。お顔なじみが見られます。定刻より五分早く八時二十五分にバスはゆっくりと動き出しました。今日は台風一過で、少しばかり秋の気配を感じる朝になりました。昨夜、淡路島は暴風警報が発令されており、「明日は大丈夫か!」と心配しました。発車してまもなく、板屋社長が一人ひとりの座席のところに挨拶に来られました。私のところに来られた時、「あ、携帯を忘れた」と言って、慌てて自分の席に戻って行かれました。そして、真剣に背広のポケットの中などを捜すこと数分、「あ、あった」と言って嬉しそうにその携帯を持ち上げました。その仕草が幼い子供が何か宝物を捜した雰囲気のように見えました。仕事をしているときには見えないものを発見した気分になりました。

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社長から今、向かっている室戸について若干説明がありました。「今晩泊まるホテルには海洋深層水の風呂があり、塩辛いのではなくて甘い。この風呂から太平洋が一望出きる。鯨は栄養豊かなところに出てくる。一番きれいなところに鯨はいる」社長の話が終わってから、「海洋深層水」のビデオが始まりました。そのビデオの内容を自分の勉強のために記録しました。「神秘の水・深層水は海の深いところ(水深二百メートル)にある水であり、ミネラルが豊富である。スポーツドリンクとして健康に敏感な消費者の心を捕らえた。海洋深層水は氷の海で生まれる。凍るとミネラルなど豊富な栄養分が、その氷から出て海水の中に溶け込む。それが潮の流れ(底流百メートル以下)に乗って日本列島に回ってくる。表層水は光合成が行われ栄養がなくなる。深層水は表層水の下二百メートルにあり栄養分が豊かで、細菌が少なくきれいである。

 

今、明石海峡大橋を渡っています。全長三九一一メートル、世界最長の吊橋であり展望広場が設けられています。前方に淡路島の山々が見えます。左右には貨物船、そして釣船が見られます。太陽が海面に美しく照り映えています。帰途に着く時には、夜にライトアップされている幻想的な姿を見ることが出きるでしょう。明石海峡大橋を渡ってから自己紹介が始まりました。今回は社長の提案で、その場で自己紹介をするとお顔が見えないので、運転席の後ですることになりました。それぞれユーモアを交えた自己紹介であり、どこからとなく「今回は落語ツアーだ」と言う声がかかり大笑いをしました。自己紹介終了後、部屋割が発表されました。社長が「じゃんけんで決めようかと思いましたが、ご夫婦で来られている方が分かれることになったら困るので、こちらで決めました」という補足説明がありました。

 

車内にはバックミュージックが流れ、旅の雰囲気を作ってくれています。テレビの画面に目をやると、「海物語」が放映されており、今、フエダイの群れが登場しています。心を癒してくれます。淡路島南パーキングでトイレ休憩後、島内を走り、前方に大鳴門橋が見えてきました。今、渡ります。一六二九メートルある(標識で確認しました)橋を渡っています。白波が幾重にも幾重にも私の目に写ります。前方左側で、私の目にもうず潮が確認されました。確かにうずを巻いています。うず潮の流れは同じ表情をしないと言われます。今日の表情は穏やかで、やさしさが私には見られます。

 

徳島に入りました。今、時計をみると正午を過ぎたところです。「日和佐・室戸」の標識が見られました。日和佐の「橋本屋」で昼食です。麦飯定食(バイキング付)が用意されていました。新鮮な海の幸が並べられています。ーーー魚の天ぷら、えびの天ぷら、ちりめんじゃこ、冷やっこ、なます、豆、ぜんざい、焼きそば、卵焼き、ひじき、さつまいもの天ぷら、ポテトサラダ、とりきも、ミートボールなど、私はメモをとりながらわくわくしてきました。バイキング付ですので、欲しいだけ、どれでも食べることが出きるのです。新鮮な物ばかりで舌鼓をする私達の顔・顔には満足さが出ていました。誰かが「帰りましょう」と言わなければ、明日になっても食べていると言う表現がぴったりだと思いました。それぐらいおいしかった。

 

「橋本屋」の敷地内で、バスの宿「善人宿」を見かけました。私は不思議な眼(まなこ)でそのバス(宿)に近づいて行きました。お遍路さんのための無料宿泊所でした。宿の中に「お遍路さんにお願い。明日もがんばろう。ゴミは持ち帰ろう。飲酒される方はお断わり」ーーーこのような掲示があり、私は感慨深くそれを見つめていました。未来の私のお遍路さんの姿をイメージしていました。私は慌ててバスに乗りました。出発です。

 

車中からお遍路さんが一人街道を歩いている姿が目にとまり、私が手掛けている「古寺巡拝」にお遍路さんの姿を取り入れることが出きないかなどと考えていると、社長の声が聞こえてきました。「予定どおり三時に赤穂化成深層水事業所に着きます。お腹もいっぱいになったことだし、睡眠タイムにしませんか」と言いながら、マイクを片手に持ち、インタビューを始めました。会員の中にはユニークな経歴をお持ちの方もおり、サーフィンにまつわるお話、大相撲にまつわるお話が、特に印象深く心に刻み込まれました。そのようなお話を聞いていると、睡眠タイムにはなりませんでした。言い換えると、社長が聞き出す話術と会員の方の人生経験豊かなお話が寝ることよりもまさったと言えるでしょう。

 

予定より三十分早く、二時半に赤穂化成深層水事業所に着きました。花〓所長が紹介されました。ーーー前身は塩を作っていた会社であり、三年前の七月二十八日にこの地に海の深層水「天海の水」の会社を設立した。室戸岬沖は大陸棚が急激に落ち込んだ海底構造であり、深層水が湧き出てきている。取水環境として地形的にすぐれている。このようなお話と製造過程を分かりやすく図に書いて説明してくださいました。今日は土曜日でお休みであるにもかかわらず、機械を動かしてもらっているおかげで「天海の水」が出きるまでの過程を、目の前で観察することが出きました。

 

花〓所長の案内で海岸に出て地形の説明を受けました。ーーー時には鯨を見ることも出き、鯨は一日一トトンの食料を食べる。ここにはそれだけ食糧がある。あそこに竹の棒が見える。そこから急激に深くなっている。日本では珍しい地形である。潮風が顔に当たってもべとべとせず、さらっとしている。自然環境が良い。海洋深層水取水管は延長三一二五メートル・内径二七〇ミリメートルであり、高水圧に耐えるために一切継目がない。潮風に吹かれ海を見ながら所長は、私達に骨身を削って説明してくださいました。真剣に私達に接している姿は好感の持てるものであり、この所長の優しさ、誠実さを伺うことが出きました。

 

所長の先導でアクアファームに向かいました。ここは室戸市が運営しており、車を持ってきてここで深層水を取水することが出きます。大小五基の給水設備があり、深層水を提供しています。内部に入るとパネル展示コーナーもあり、私達の興味を引きました。アクアファームを後にして、夕暮の室戸岬に足を向けました。岬に行くまでに、気根を長く延ばして岩にからみつき、枝は四方八方にたくましく広がっている「名木あこう」(天然記念物)を不思議そうな眼差しで、私達は見ました。「あこう」の名が「赤穂化成」に共通があり、運命の巡り合わせを感じました。

 

沈む夕陽を受けて、バスで室戸展望台に向かいました。中岡慎太郎(像)が太平洋を見つめていました。急な階段を上がり、展望台に着きました。台風の後のせいか、少しもやがかかっているのが残念でした。もし、快晴であれば、東側に徳島方面・潮岬、西側に高知方面・足摺岬が見えることになります。写真を撮ることになりました。社長がセルフタイマーで撮るべき案内掲示板の上にカメラをセットしようとしました。「風でカメラが飛んでしまいます」という声が、みんなから飛びました。社長は「大丈夫、大丈夫」を連発しましたが、添乗員の鎌田さんがここで登場して「僕がシャッターを押しましょう」ということで、一件落着しました。それぞれ個性のあるポーズでレンズにおさまりました。

 

この展望台に来る途中、私が学生時代に宿泊したことがあるユース・ホステルの看板を見かけました。あの時も急な階段を息をせかしながら上り、ユースの玄関にたどりつきました。そして、菜食中心の精進料理を食べたことを思い出しました。ここまで赤穂化成深層水事業所・花〓所長に案内していただき、みんなで心から感謝の辞を述べました。そして、今晩の宿泊地、ホテル・明星(「あけのほし」と読みます)に向かいました。

 

六時頃到着。一休みして風呂につかりました。太平洋を見つめながら、海洋深層水露天風呂につかりました。体がふわっと浮き、肌が滑らかに感じました。そして、体の芯まで温まりました。前回の名水の旅、三重県宮川村「森の番人」を訪れたとき、前日、私は高熱を出していたため、「奥伊勢フォレストピア」で温泉につかることが出きませんでした。そのようなことを思い出しながら湯ぶねにつかっていました。 七時から夕食が始まり、新鮮な刺身が「ここせまし」と並べられました。こちらの社長の挨拶があり、室戸は台風のメッカであり、台風にまつわる話をおもしろおかしくしてくださいました。また、会員の「相撲博士」がマイクを片手に「横綱」という題目で講演がありました。私は食べることも忙しく、その内容をメモすることをせず、博士には申し訳ないことをしました。仲間からの突っ込みもあり会場は笑いに包まれました。

 

添乗員の鎌田さんは今までの名水の旅にいつもお世話になっており、もう私達と家族同然です。その鎌田さんが「私は酒は二升を飲み、ウィスキーも飲む酒豪家です」と私に話しかけてきました。一見実直で毅然たる仕事ぶりであり、私達と酒をくみかわしても一糸乱れることはありません。なかなかのつわものであると感じます。添乗員という仕事を離れてお付き合いをすると、もっと味が出てくるお方とお見受けします。海の幸を囲んで楽しい一時が過ぎ去りました。

 

現在、夜の十一時を過ぎています。また、海洋深層水の風呂につかりました。入浴しているのは私一人です。いやいや、そうではありません。客人がいます。数匹のカニが深層水を求めて海から旅をしてきています。私が「こんばんは」と話しかけると逃げていきます。満月が東の空に映えています。北天には一等星が輝いています。今、地球に大接近している火星でしょうか。満天の空とカニの戯れの不思議な世界でした。初日の出は午前五時四十八分です。同室の社長と飯田さんはもう寝ています。飯田さんは大きないびきをかいています。 おはようございます。九月十四日(日)の朝を迎えました。お二人はまだ夢の中です。もう、起こさなくては・・・ 「初日の出を見に行きますよ」飯田さんは眠そうにゆっくりと体を起こしました。しかし、社長は違っていました。私の声に驚いたのか、「オー」という声を発してねぼけ顔でスーと立ち上がり、次に一メートル程その場でジャンプしました。そして、我にかえって「おはようございます」と挨拶が私にきました。私は何もなかったように、「おはようございます」と挨拶をかえしました。

 

私達三人はロビーを通り抜け海岸に出ました。今のところ社長は半分寝ています。かなた地平線が赤くなってきています。ドラマが始まろうとしています。自然の力は偉大ですばらしいものです。一点だけが赤みを帯びています。ここから今日の太陽が挨拶をしてくれるのでしょう。一隻の小船が私の眼前を通過しました。ああ、太陽が少し顔を出しました。美しいです。社長はもう完全に起きています。シャッターチヤンスを伺っています。飯田さんもカメラを構えています。半分ほど体を出しました。いや、もうほとんど完全に顔を出そうとしています。くっきりと丸い太陽が今、昇りました。午前五時四十八分です。二人はしっかりとシャッターを押しています。今日の太陽は昇り、輝きを増してきました。まぶしい輝きです。今日一日良いことがありそうです。虫の音が聞こえてきます。こおろぎでしょうか。音の競演をしています。岸壁の上で日の出をカメラにおさめた社長は満足そうでした。「ヤッター」という感じでした。そして、こちらの平地に戻ってくるときにカメラのカバーを岩の間に落としました。社長はまったく気がつかず、私が「カバーを落としましたよ」と声をかけました。社長が苦労して、それを拾い上げている姿の後に、今日の太陽がさんさんと輝いていました。

 

観光組とホエールウォチング組に分かれて行動することになりました。私は観光組でまず、最御崎寺(ほつみさきじ)を訪れました。弘法大師が開いたとされる寺で、四国霊場二十四番札所になっています。玄関を入ると、室戸の海洋深層水が無料で提供されていました。私達はおいしそうにそれを口にふくみました。たくさんのお遍路さんがお参りしています。お遍路スタイルに必ず「同行二人(どうぎょうににん)」と書かれています。私はこのことばは何を意味するのか知りたくなりお遍路さんに聞きました。「お大師様といつも一緒」ということで、共に生活を送ることが真言宗の教えであると言うことでした。境内を出て室戸岬灯台を見学しました。掲示板案内によると、四国の南東端に位置しており、明治三十二年四月一日に完成。昭和九年の室戸台風のため灯台のレンズが破損して修理を行った。光達距離約五十六キロメートルと記されていました。九十年以上近く数多くの船人の命を数知れず救ってきました。沖行く船に美しい光をいつまでも投げかけ、海の安全に役立って欲しい。

 

バスで移動して鯨館を見学しました。鯨文化とその歴史を勉強しました。館内にザトウ鯨とマッコウ鯨の骨格標本が目を引きました。捕鯨が盛んな頃、土佐の海に繰り広げられた壮大なドラマを想像する資料がたくさん展示されていました。ホエールウォチング組が帰港する時間が迫ってきたので、高岡漁港へ向かいました。相撲の朝潮太郎のお父さんが舵をとる「末広丸」の姿が見えました。こちらに向かって誰かが手を振っています。ホエールとは対面することができず、残念な結果になりました。ホエールの潮吹きを見るのではなく、潮をかぶって帰って来たことも思い出の一つになったことと思います。「観光組」と「ホエールウォチング組」がここで合流しました。バスで昼食場所である室戸市内の釜飯「初音」に向かいました。花〓所長が出迎えてくれました。

 

「初音」は所長の紹介の店で、ここの釜飯は米からひと釜ずつ炊くため、この上なくおいしいものでした。量も多くボリューム満点でした。鯨の刺身が出てきました。尾のみ、ころ、舌にあたるさえずりと今では珍味です。私達を手厚く迎えてくれている所長に感謝をしました。私はいちばんおいしいと言われるさえずりを、最後に口の中に入れました。「これはうまい」・・・満足。「初音」の玄関先で記念写真を撮り、帰路に向かいました。

 

今、午後三時を過ぎたところです。徳島まで一〇〇キロメートルという標識を通過しました。バスは五十五号線を海岸沿いに北東に向けて走っています。海辺でサーフィンを楽しんでいる姿も見かけます。ほとんどの人はお腹もいっぱいになり眠っています。バスが急に曲がったとき、後方の眠っているどなた様かが、自分の頭を窓にぶっつけ、「痛!」という声が聞こえてきました。「ゴツン」という音が聞こえてきました。甲浦・海部そして徳島に向かいます。昔、海部川でキャンプをして、鮎をたくさん、たらふく食べた思い出があります。その時、始めて鮎の刺身を食べました。まもなく海部川を渡ります。

 

午後五時十五分、大鳴門橋を通過しています。西に沈む夕陽が美しい。社長が身を乗り出してシャッターを押しています。午後六時、洲本を通過しています。今、社長からクイズが出題されました。「ウォーターショップ「水来」に着くのは何時何分でしょうか。最も近い人に景品を差し上げます」スタッフである藤井さんが用紙を配布しています。私は「八時四十分」と記入しました。また、同じくスタッフである木村さんが、皆さんにお菓子を配っています。

 

私は、社長にはユーモアがあり愉快さがあると常々思っています。この名水の旅でどのような場面でその部分が出てくるのか「密着取材」を敢行しました。少々、リアルなタッチで書き過ぎているのではないかと反省しています。社長にお叱りを受けないかと心配しています。お許しください。

 

今、旅は終わろうとしています。バスは静かに店の前に着きました。「八時十分着」です。残念ながら、私は三十分もの誤差がありました。神戸市内に入り混雑が予想されましたが、予想に反して車はスムーズに流れました。笑いいっぱいの旅で終わりました。私達のために、縁の下で準備・企画をしてくださった社長・スタッフの皆様に感謝します。この企画が今後も回を重ね、名水ツアーの「輪」が広がっていくことを願っています。平成の「水屋のおやじ」は板屋社長であり、会員数も六〇〇人を越えました。ウォーターショップ「水来」の今後の発展を祈っています。(完)